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About artek

アルテックは1935年、「アルヴァ・アアルト」、「アイノ・アアルト」、「マイレ・グリクセン」、「ニルス=グスタフ・ハール」の4人の若者により「家具を販売するだけではなく、展示会や啓蒙活動によってモダニズム文化を促進すること」を目的に、ヘルシンキで設立されました。アルテックのコレクションは、グローバルに活躍する建築家やデザイナーによる、家具、照明器具、ホームアクセサリー等、数多く取り揃えています。

アルテックといえば、アルヴァ・アアルトがデザインした「スツール60」が有名で、シンプルで無駄のないデザイン、曲線を主体とする柔らかなたたずまいから、日本でも人気を誇る北欧家具ブランドです。

また、アルテックの家具は、明快なデザインでありながら、考え抜かれた構造体は非常に丈夫で機能的にも優れており、創業者の精神を受け継ぎ、アルテックは今日でもデザイン、アート、建築の交点に立ち、未来への道を切り開き続けています。

>もっと詳しくアルテックを知ろう

Product

artek= art + tecknology

アルテックという社名は「アート(芸術)」と「テクノロジー(技術)」という1920年代に沸き起こった国際的なモダニズム運動のキーワードを掛け合わせた造語です。モダニズム運動の旗手の一人、ウォルター・グロピウスは「芸術とテクノロジーの統合」という有名な言葉を1923年に残しています。

モダニズムが目指したのはこれら2つの領域を融合させ、新たな実を結ぶことでした。テクノロジーはアートを取り入れることで洗練されたものとなり、アートはテクノロジーの力で機能的で実用的なものになると信じていました。アルテックの創業者たちも同じ思いを社名に込めたのです。

創業者

アルヴァ・アアルト

アルヴァ・アアルトは最も影響力を持った20世紀建築家の一人であり、モダニズムの思想に人間味を感じられる独自の考えを持ち込んだ先駆者です。彼の手掛けた数々の建築は、有機的なフォルム、素材、そして光の組み合わせが絶妙な名作として知られています。1935年に創業したアルテックの核となる活動は、アルヴァ・アアルトとアイノ・アアルトがデザインする家具や照明器具、テキスタイルの世界的な販売を進めることでした。アルヴァ・アアルトは、フィンランドデザインの普及と次世代の建築家やデザイナーに多大な影響を与え、現代においても、彼のデザインはアルテックの主要なコレクションとして、時を越え愛され続けています。

アイノ・アアルト

建築家でデザイナーであったアイノ・アアルトは、1924年、アアルトの建築事務所に入社した後、長い間、アルヴァ・アアルトと対等の立場で事務所を率いました。アイノ・アアルトはアルテックの立ち上げに主導的な役割を果たし、1935年の創業時は初代アートディレクターとして、1941年から社長に就任します。家具の構造や材質、グラフィックまで、アルテックにまつわるすべてのデザインは、アイノ・アアルトの管轄のもと一つの価値観で統一され、より強く、美しく、研ぎ澄まされていきます。その価値観は、アルテックというブランドに貫かれる一本の太い幹として育ち、今もなお揺らぐことはありません。

マイレ・グリクセン

パリで芸術を学んだマイレ・グリクセンは、1930年代初期のヘルシンキにおいて、モダニズムの思想に強く影響を受けた若いアーティストや文化人との交流を通して、アートや芸術の力で世界をより良い方向に導きたいという想いをもっていました。マイレ・グリクセンは、創業時からアルテックの文化的な活動に強く関わり、彼女の指揮のもと、ピカソ、フェルナン・レジェ、アレクサンダー・カルダーなどの世界的に有名な芸術家による展覧会を開催しました。1950年にはアルテックギャラリーを設立、マイレ・グリクセンが世界から選んだアートは、その後もアルテックがアートやアーティストをセレクトする際の基準となりました。

ニルス=グスタフ・ハール

美術史家、批評家、編集者であったニルス=グスタフ・ハールは、マイレ・グリクセンとアルヴァ・アアルト、アイノ・アアルトを結びつけ、アルテックの歴史において重要な役割を果たした人物です。複数の言語を巧みに操り、国際的にも広いネットワークを持っていたニルス=グスタフ・ハールは、アートとテクノロジーの融合により新しい社会を築こうという想いに強く共感し、ともに1935年アルテックを設立しました。ニルス=グスタフ・ハールは、1941年に戦争でこの世を去るまでアルテックの社長を務め、その後、アイノ・アアルトが社長を引き継ぎました。

artek製品の作り方

アルテック製品は手作業による一点物ではなく、工場で製造される量産品です。しかし、完全に機械によってオートメーション化された製造工程とは異なり、素材の選別から仕上げまで、熟練された職人のクラフトマンシップを経て、厳しい品質基準のもと丁寧に作られています。
そのためプラスチック製の椅子のような完全に均一な製品ではありませんが、素材や製造工程から生まれるわずかな違いは欠点ではなく、むしろ自然素材と製品それぞれの個性と美しさであると考えています。

アルテック製品のほとんどは、フィンランドのトゥルクに位置する「A – ファクトリー」という自社工場で生産されています。
7000㎡を越える工場の中で、「L – レッグ」や「ラメラ曲げ木」などの曲げ木を使った製品が、現在においても製造されています。

▲ 様々な家具にスタンダード部品として応用される「L – レッグ」

アルテック製品はフィンランド産の木材を使用しています。フィンランドは、国土の3分の2を森林が占めています。
アアルトは、この木材資源に目を付け、冷たくて硬いスチールの代わりに温かみがあり、しなやかな地元のバーチ材を採用しました。

フィンランドの森林は、多くの樹種からなる混合林のため、樹木の成長が遅いそうです。木の成長に時間がかかることで、幹の濃度が非常に濃くなり、また、北欧の土に含まれるミネラル分により、良質で美しい木材になります。
アルテックでは、およそ樹齢80年の木材を屋外でゆっくりと乾燥させたのちに、プロダクトに使用しています。

生きた自然素材を使い、現代の技術と熟練した職人の手によって生産される製品は、必ずしも均一化された仕上がりとはなりません。
素材や製造工程で生まれるわずかな違いは欠点ではなく、むしろ自然素材ならではの個性ととらえ、製品の美しさや魅力であると考えています。自然素材は年月とともに表情を変え、「パティナ」と呼ばれる傷や色の変化とともに味わいを増していきます。

アルテック製品のシンプルで合理的なデザインは、修理やサイズなどの調整も簡単であるがゆえ、長い間受け継がれ、使い続けられていくことを前提として作られています。
最高の品質とサスティナビリティを妥協することなく追及するアルテックは、論理的でデザイン性に優れた製品を作り続けています。

artekの代表的な名作家具

●スツール60

アルヴァ・アアルトが1933年にデザインした「スツール60」artekを象徴するデザインと言えるのがスツール60。
スツールを支える3脚はよく見ると座面から少し外側に出ており、美しさと安定感を醸し出すデザインとなっています。アルヴァ・アアルトが開発をしたフィンランドバーチ材を直角に曲げる技術「L-レッグ」を応用したシリーズのひとつでもあり、豊富なカラーと仕様のバリエーションも揃えています。
バーチ材は、長く使えば使うほど色に深みが出るので、使うほどに愛着が増していきます。こちらは椅子としてでなく、ティータイムにカップを置いてテーブル代わりに使ってもOK。来客用のスツールとしても使える万能アイテムです。
何脚あっても使わないときはスタッキングできるので収納場所もとりません。時代を超え、今も尚、世界中で愛され続けているデザインです。

●66チェア

アルヴァ・アアルトが手掛けた「66チェア」は、キッチンや、カフェで見かける伝統的な木製椅子の原点とも言えます。
フィンランド産のバーチ材が持つ素材の魅力を最大限に生かした温もり溢れる柔らかなフォルムが魅力です。
「L-レッグ」と呼ばれる柔らかな曲線を描く脚部は、無垢材の脚部の上部に切り込みを入れて、薄い板を挟み加圧するという特殊な技術で加工しています。この技術はアアルトが試行錯誤を重ねて生み出した、木材の素材としての可能性を広げた革新的な技術でした。
素材を活かした高いデザイン性を実現しながらも、強度にも優れたクオリティを両立しています。
シンプルでわかりやすい構造と普遍的なデザイン、北欧の家具ならではの、木の質感を生かした美しいフォルムはどんなシーンにもフィットします。
金具をなるべく使わず、ゆるやかな木の曲線と柔らかな色合いで作られており、北欧チェアらしい温もりを感じることができます。
コンパクトサイズでデスクワークにも、ダイニングチェアとしてもおすすめです。

●A330S ペンダント ゴールデンベル

1937年に、サヴォイレストランの内装デザインを依頼されたアルヴァ・アアルトとアイノ・アアルトがエレガントな真鍮のペンダントライトA330Sをデザインしました。
「ゴールデンベル」という愛称で親しまれるこちらの照明は、明かりが灯っていなくても、まるで彫刻のように美しい佇まいをしています。接合することなく、一つの真鍮により形作られた一体成型のため、滑らかなフォルムは非常に魅力的です。
明かりを灯すと、下に向かった開口部から光が放たれることにより、まぶしさを抑え、シェードに刻まれた穴から光が輪のように分散されることで、温かみを感じられるように、機能的にデザインされています。
一灯で部屋全体を明るく照らすような照明ではありませんが、カウンターやダイニングテーブルの上で2灯、3灯と複数吊っても絵になります。
機能的な構造から放たれるあたたかく柔らかな光とフォルムの美しさは、まさにアアルトの哲学を体現した姿とも言えます。

●A331 ペンダント ビーハイブ

A331はアルヴァ・アアルトが手掛けた照明の中でも、高い人気を誇るデザインの一つです。1953年フィンランドのユバスキュラにある大学の為にデザインされました。
2種類の金属リングが交互に層をなし、まるで蜂の巣のようにも見えるため、Beehive(蜂の巣)という愛称で親しまれています。
明かりを灯すとセードの上面と下面が開放されているので、上方向の光は天井に照らされ空間に広がりが生まれ、下方向へも十分な光を届けます。またサイドのスリットからこぼれる光が、空間のアクセントになります。ビーハイブが織りなす光が室内を優しく照らしだし、照明がもたらす陰影は柔らかく空間を包みます。
存在感あるデザインと柔らかな光は、住宅だけでなくレストランやカフェ、公共の空間にも馴染みます。

●アアルトテーブル 長方形

アルヴァ・アアルトのデザインによる長方形のテーブルは、あらゆる家、あらゆるライフスタイルに心地よくなじみます。
ダイニングテーブルとして、ワークスペース用のデスクとして、子供たちのお部屋に置いたりと、暮らしの数だけ、無限の使い方が存在します。
素材となるフィンランド産のバーチ材は、自然素材ならではの美しさと温かみがあり、地球環境にもやさしく、年を経るごとに味わいを増していきます。
アルテックのその他の製品同様に、フィンランドの工場で生産されているアアルトテーブルは、熟練した職人の手仕事で高い品質を保ち、効率良く機械化することにより適正な価格で大量生産を実現し、世界中のの暮らしに平等に届けられています。

artekは、安定した木工技術と、人と木の温もりを感じるデザインで、世界中で愛され続ける北欧を代表するインテリアブランドです。

シンプルなのに洗練された印象があるartekの名作家具は飽きのこないデザインで長く大切に使いたくなるものばかりです。

artekに興味を抱いて下さった片は、ぜひ、実際に店頭にて実際に商品を眺め、触れる機会をつくられてみてはいかがでしょうか。