飛騨産業のチェアに掛けたことはありますか?

座ると思わず一息ついてしまう……。そんな座り心地のいい飛騨産業のチェア。

座板のチェアには座ぐり加工と言って、その名の通り座板をお尻の形にフィットする形に削る加工がされます。機械によって座ぐりされた座板は、ひとつひとつ手作業で磨きあげられます。

人の手の感覚を大切にし磨き上げるのが飛騨産業のこだわりです。この磨きはとても繊細で難しい作業です。

機械ではなく手作業で、更には経験を積んだベテランの手によってひとつひとつ磨き上げられます。

「長時間座っていても辛くない」そんな飛騨産業のチェアは、この妥協を許さない磨きによって作られています。

飛騨産業のチェアの美しい曲線。それは曲げ木によってつくられます。

曲げ木とは1枚の板を、水分と熱を加えて曲げる加工のことです。曲げ木することで曲線の美しさ、強度が加わり、さらに材料をムダなく使う事になるため、メリットも大きい飛騨高山の伝統的な技法です。曲げ木の方法は加工する部位、木材の厚みにより種類があります。

今回の工場見学では蒸した木を上からプレスして曲げる、曲げ木加工を見る事が出来ました!

蒸し器で熱と水分を与え、水分の量を調整した木材を、帯鉄とよばれる曲げ木用の器具に固定します。

上から油圧プレスで木材を曲げていきます。

柔らかくしたとはいえ木材。

写真ではお伝えできませんが、実際は曲げる時ギギギギという結構な音が鳴っています!

見て下さい!こんなに曲がるんです!!

これだけ見ると機械が自動で曲げているようにも見えますね。しかし、このプレスの加減は足でペダルを踏み込む事により調整されています。何気なく踏んでいるように見えて、ペダルを踏み込みながら木の性質を見分け、それぞれ微妙に力加減を変えながら曲げていくため、確かな経験が必要な作業です。

曲げ木した木材はアールを確認して、帯鉄に固定したまま一昼夜寝かせて乾燥させます。

曲げたばかりの木を触らせて頂きました!あたたかい!!そして湿ってる!!!

曲げ木の原理は知っていましたが生で見るのはもちろん初めて。感動と衝撃で、この日1番のテンションになってしました。

飛騨産業で働く方は、それぞれ技術向上のため技能検定に積極的に取り組んでいます。工場内には、誰がどんな資格をもっているかわかる ように掲示されています。

国の基準である技能検定の他に、飛騨産業独自で実施している検定もあり、それに認定された人は工匠。さらに高いレベルになると匠に認定されます。国の技能検定で1級を取得したとしても、匠にはなれません。現在働いている方の中でも匠に認定されている方は、たった1人だそうです。

木のどこを使うか、目利きの技術が最も必要な工程のひとつです

座ぐり、曲げ木。職人の技により飛驒産業の座り心地は生まれます。

7塗り3磨き。塗装→磨きを繰り返すことで、美しい色、滑らかな手触りの家具になります。

数十年前のチェアでも、職人が一脚一脚修理します。